【6/10】揺り籠から墓場までを考える

1961年から、現在の年金制度が開始されました。当時の年金課長の資料である厚生年金保険制度回顧録では、以下のように述べていました。
「年金を払うのは先の事だから、今のうちにジャンジャン使った方がいい」
私は、誠に素晴らしい発言と思います。それは、官僚にしては珍しく本音と真実を言っています。道徳的には下の下ですが。家庭が崩壊して子どもが爺さん婆さんを面倒見なくなったので、この制度が認められたのだと思いますが、当時のこの発言を整理すれば、年金制度は最初から夢物語だったということです。確かに当時3銭で買えた物が、今50円。少し大袈裟な試算となっておりますが、インフレがありますのでその通りです。正しい数字は、当時1年7%のインフレでしたから、40年これが続きますと物価が15倍になります。年金課長は1000倍と察していました。細かい数字は置いておいて、おおよその構造は真実を述べています。現在は、インフレ率2%ですので、ざっと計算しますと1.02の40乗となり大体45%ですので、100万円が45万円の価値となります。現在、日銀がお札を135兆円刷っていますが、40年後は相当に価値が低くなり、運が良くても半分程度の価値になってしまいます。従って、お金はその時に使った方が有益だと言う理論です。しかし、私たちは、なかなかこれを理解できません。年金を払う気になれないのが一般的な心持ちだと思います。すでに年金は無くなってしまいました。これは何故かです。厚生労働省が使い込んだだけではないということも整理が必要です。

猿が人間になったという有名な進化論を唱えたチャールズダーウィンの時もそうでしたが、あの時代の宗教を全否定し真実を発言したことで、彼は袋叩きにあってしまいます。真実を述べるには、いつの時代も勇気が必要です。年金制度は平均寿命が短くなればなるほど有益だ、とか、老人ホームは入居後、早く亡くなっていただくと老人ホームの会社の利益が増えるだとか、です。真実なのに、こんなこと言ったらバッシングに合い、特に最近ではネットのバッシングで自殺したくなるくらい痛めつけられます。

真実を整理する勇気こそ、学問を志す者に一番必要な倫理であり道徳です。倫理と道徳は全く違う意味なのですが、小学校の先生の殆どは、その本質を理解せぬまま道徳教育を行っているのが現実で、やはり、幼児教育から13歳ほどまでの教育が大変重要であると、改めて考える次第です。いつの日になるか未定ですが、人間の死も合わせて整理が必要でブログにしたいと思います。そもそも動物としての人は、50年間生きていられる設計であり、それは今も変わりません。人間という間柄によって、医療や生活習慣の変化があり、寿命は80歳を超えていますが、そもそも50歳だったものを社会が80歳に押し上げているわけで、そこには仮想的な何かを作らなければ辻褄が合わなくなるのは当然です。年金が少ないだとか、積み立てた年金は戻ってこないなど、サイエンスとして見れば当然のことであります。

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