【8/8】アイヌ文化を考える

アイヌの人たちの生活は、一般の日本人にそれほど知られておりません。北海道を旅していろいろと勉強させていただいたのですが、知れば知るほど感心させられました。誇り、穏やかさ、激しさ、平和への思い、誠実さです。

アイヌ人は狩猟民族で、農耕民族と違い自然の動きや変化と共に生活してります。例えば、アイヌの方が水洗トイレを使うのを拒んだ事例がありまして、それは、自分の小便が、どこの水へ流れるのかもわからないし、生命の源である水という自然を汚したくないという気持ちの表れだということを、北見にお住いの現地の方が教えてくれました。生命の源が水であることは、本ブログにも以前掲載させていただきました。

和人(私たち)とアイヌ人が戦争したのは3度ほどあり、いずれも和人が勝つのですが、それは和人が強かったからではなく、コロナ騒動のように平気で人をだます手法で勝っただけなのです。例えば、和人は敵将と酒を酌み交わし、酔っ払ったところで首謀を殺すといった内容です。アイヌ人は絶対にこういったことはしませんでした。アイヌ人も結構な人数がいたのですが、もともと文字は書かないし、また伝承の中にも戦争の記録が一切ありません。通常、口で伝承されてきたものは、その中で重要事項は必ず残るはずなのですが、戦争に関して一切無いということはアイヌ人同士の争いごとはまったく無かったと考えられます。クマを捕るナタやキツネを狩る矢じりは多く見つかるのですが、人間を殺すための道具は一切見つかっていません。アイヌ人の遺骨の内、刀の傷跡が見つかったのはたった3体という研究結果もあり、本当に平和な民族であったことを証明しています。もうひとつはタバコとの関係です。タバコは人間を穏和にする効果がありますが、相手とイザコザがあったとき、互いにタバコを吸いながら敵対心を無くし、お互いに喧嘩せず仲良くなるために努力をするわけです。煙管(キセル)もかなり吸われていたようです。網走の北方民族博物館を訪れると、農具や着物、靴があったのですが、全て、人間同士の血の匂いがするものが一切ありません。一方、鹿児島の薩摩藩、島津博物館は、8割くらいが血の匂いするものばかりでした。

本日は、北海道の旅を思い出しながら、アイヌ文化の第一印象を整理した次第ですが、より深くこれから整理していこうと思います。

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