【3/16】クライナ戦争を考える

物事を整理するときは、感情を抜き、真実を整理し、各々の視点で理解する必要があります。しかし今の日本人の正義感は感情的で、さらに報道がそれを煽り、まるで、1970年代の石油ショックの時と同じような状況にありますので、ウクライナ戦争の「本当」を整理してみました。

今回の戦争のきっかけは、ウクライナがEUの一員になろうとした、また、NATOの加盟国になろうとしたということにあるわけです。

ウクライナには、東部はロシア人が今でも多く住んでいます。例えるならば、日本国土に、東側は日本人、西側が中国人が同居しているような状況なのです。まずそのことを理解しなければなりません。ウクライナの政策は、西の方に住んでいるウクライナ人と、東側に住んでいるロシア人双方の利害を満足させる政治をやらないと、いざこざが必ず起きます。この問題は根が深く、ウクライナの歴史を整理すれば理解できます。古くは、モンゴルによる侵入、最近ではナポレオンやヒトラーの侵攻による戦争、直近ではソビエト連邦による残虐な支配下にありました。共産主義は本当に残虐で、スターリンは、データでは国民を2400万人虐殺してますし、さらに、ソ連が工業化のために必要となった資金調達のため、温暖なウクライナ地域でウクライナ人を動員し大量の穀物を作らせました。この時はソ連赤軍がウクライナに侵攻し、銃を構えて農民を働かせ、できた農作物はすべて刈り取り、ウクライナの農民に残さずにソ連本部に送り、それを外国に輸出して資金を獲得しました。ウクライナ人は飢餓状態にあり、残っているデータでは1200万人の餓死者が出たということになっています。一方で、東部のロシア人による独立戦争があり、ウクライナ人によるロシア人の虐殺という歴史もあります。とにかく複雑な歴史だということを理解した上で、今回の真相の直接的な要因をいくつか整理してみたいと思います。

①石油利権
ロシアの原油生産量がサウジアラビアと肩を並べるようになり、天然ガスでは断トツ生産量が多いロシアですが、プーチン大統領は、ロシア人の利益を得るために原油を高くしたりはしません。相対して、EUやアメリカが中心となっている国際石油資本は、1972年代の、いわゆる石油ショックというものを自作自演し原油価格を10倍値上げに成功し、さらに1990年代以降の地球環境問題を今でも継続させ50倍値上げに成功しました。これは国際石油資本の狙い通りにマスコミや市民運動家が活動したことにより達成しております。このような背景から、国際石油資本に同調しないプーチン大統領をいかにして落とすかというEU、アメリカ、NATOからの圧力による要因であるということです。

②米国、EUの軍事産業の焦げ付き
米国、EUの軍事産業が、世界から戦争が無くなったことにより赤字が続いています。トランプ大統領はその回避策として宇宙軍を作ることを提案されていました。米国とNATOは戦争がどうしても必要な状況です。ヒラリークリントンさんは、軍事産業利権の中心的な方ですね。NATO軍の侵攻は相当なものがあり、ウクライナの緯度はおおよそスイスくらいですが、スイスは中立国でなので、旧西ドイツとフランスのところにもともとNATOとワルシャワ条約機構の境界線がありました。しかし、現在は、ポーランドからルーマニアまで全部NATOに入ってしまいましたので、さらに、もしウクライナがNATOに入れば、ものすごいことになります。NATO軍は、攻撃性の強い軍で、配備している武器もF35等の爆撃機などが中心です。つまり相手の都市を攻撃する目的で編成されています。そういった軍隊がロシアにどんどん迫ってくれば、相当抵抗しなければ自国民を守れません。かつての米国による圧迫であるABCD包囲網に対する大東亜共栄圏との競り合いとほぼ同じ現象が起きているのです。

いま、ロシアとプーチン大統領を非難されている方は、是非、アングロサクソンが中心となった、国際石油資本と軍事産業の動向をよく理解した上で行動していただきたいと考えるのです。平和は誰でも望んでいますが、ロシア避難は、余計に戦争を拡大させます。我々大人は歴史を深く読み、世界を支配している利権を深く読み、冷静に検討すべきでしょう。

かつて日本国は、今のロシアのような状況にありました。そして、真珠湾の攻撃が開戦とされていまい、一般的な歴巣となっております。しかし、真実は違います。そのようなジレンマをたくさん経験してきた私たちは、本当の世界平和を考えることができる世界で唯一の先進国です。そして世界で唯一の原爆の被爆国でもあります。いま日本人でなければできないことを世界に訴え、真の平和を目指したいと考えますが、報道を見る限り、まったくもって残念でたまりません。日本は、EU及び米国と交渉しつつ、ロシア側の気持ちを受け止め、双方からアプローチができる立ち位置にいます。北方領土問題もありますし、国際石油資本にいつもヤラレテいる日本ですから、なおさら日本の意見をロシアは聞く耳を持つことでしょう。歴史は深く、そして今の価値観で歴史を見ない、各々の立場を理解しなければ、戦争を煽るだけに終わってしまいます。

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