【7/14】熱海の土石流を考える

悲惨な事故が発生してしまいました。普通のニュースでは、事故の悲惨さやスキャンダル的な報道が多く見受けられ、論点がベタすぎるので少し考えてみました。

不法投棄された産業廃棄物が土石流の中に紛れているのが事実ですが、どうして不法投棄されるのか、少なくとも熱海市内では、今回事故にあった場所以外に、熱海市上多賀、熱海市伊豆山東谷にも同じように不法投棄されているようです。この事故の原因は、環境活動そのものがもたらしたと言ってもいいでしょう。

日本人は、一年間で20億トンのゴミを出します。30年ほど前、政府とマスコミが中心となって、このゴミをリサイクルできると嘘をつき、分別や産業廃棄物の管理を強化しはじめました。しかし物質を勉強すれば理解できますが、ゴミや産廃はリサイクルできません。できたとしても1/40、おそらく現在は1/100くらいでしょう。リサイクル率のカウントは、ゴミを出すときに分別したら、リサイクルできているとカウントされてしまうため60%と発表されたりしてますが、全くの嘘です。PCR検査を悪用しデータを誤魔化していることと同じで、政府とマスコミが絡んだものは、嘘が真実になってしまい困ったものです。

つまり、40億トンのゴミの内97.5%はリサイクルにかかりませんから、それらをどのようにして処理すべきかが今回の熱海の事故の論点として重要です。燃やして処理し、燃えないものは、埋め立てるということになります。そして磁場に根付く反社会的勢力を見て見ぬ振りし、山の、人目がつかないところに捨てさせる行為が蔓延してしまうのです。今回の事件で、悪徳業者ばかりフォーカスを当てられていますが、根本原因を作っている環境省や廃掃法の管理行政も重罪です。

日本は海に囲まれ、平地が少なく、さらに地価が高いという特殊な国なので、海に捨てる他、手段がありません。そこで環境保護団体などが、海への投棄を許しません。そこで、科学者と技術者が英知を振り絞り、環境影響を著しく小さくした上で、海への投棄をすすめれば良かったのですが、分別リサイクルと廃掃法強化に乗り出し、人力で乗り越えるという、時代に逆境する選択をしてしまいました。

日々忙しい主婦の方々にゴミを分別させ、ゴミの種類ごとに回収日が異なり、それぞれの回収業社には補助金を出し、子供たちには良いことしていると見せかけ、実態は安定した天下り先と、業者との癒着を助成する環境活動は、もう飽き飽きです。物質を真面目に勉強し、利権に流されない学者も少ないので仕方がありません。

昔、私は環境活動の監査を担当していましたが、ゼロエミッションをうたっている沼津の工場を監査したところ、ランチの食べ残しを持参したマイゴミ袋に入れ自宅へ持ち帰らせ処分をさせていました。日産リーフにもゼロエミッションと書かれていますが、これは、「自分さえ良ければいい」「補助金が欲しい」ということの宣言に見えてきます。

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