【6/7】円周率は3.14かを考える

全米女子オープン(ゴルフ)で、日本人2選手によるプレーオフの末、笹生選手が優勝されました。本当に素晴らしいプレーでしたし、2位の畑岡選手も素晴らしかったです。私は、アスリートの父親でもありますので、英才教育をされた親御さんのお気持ちを察っしますと、本当に嬉しくなりました。

英才教育で重要なことは、子供の何を教育するか、その対象と目的をはっきりすることが大事だと信じています。現在の学校教育やあらゆる勉学は、その対象を大脳皮質に絞っています。大脳に対する教育は、ある意味、不健全な競争社会を生んでしまうリスクが伴います。大脳皮質は、生まれて25年しか知識や経験が入ってきません。そして、大脳皮質で考えた結果が「自分の考え」となり、さらに悪いことにそれが「正しい」と思い、その結果、利己的な判断をもたらし、現代教育を受ければ受けるほど、どんどん利己的な人間になります。

一方、古くからある脳、ここでは「伝統能(絡合脳)」と呼ばせていただきますが、例えば爬虫類は大脳と伝統脳が1体1で構成されています。この伝統能は5億5000万年の知恵と経験が入っています。この伝統脳による結果は「利他的」な判断をもたらします。つまり絡合するための必要な能力です。

大脳皮質に対する教育と伝統脳に対する教育で相対するのですが、欧米は大脳皮質教育を行い、戦前までの日本は伝統脳教育を行っていました。欧米教育は支配層に入ることを目指し、日本の教育は「日本を繁榮させること」を目指しました。そして、日本の伝統教育の中で具体的な例としては一七条憲法に記されております。そこから教育や利他的な意志の部分を抜粋しますとこのようになります。
  第一条:和を以って貴しとなし
  第四条:礼を以って本とせよ
  第九条:信は是義の本なり
  第十七条:夫れ事独り断むべからず。
       必ず衆とともに宜しく論ずべし
特に第十七条は民主主義の本質を記し、明治天皇の五箇條の御宣文に引き継がれ「万機公論に決すべし」と唱えます。

少し深く入り過ぎてしまいました。ブログのタイトルに戻りますが、円周率を“3.14“と教えるのは、大脳皮質に対する教育となります。これを伝統脳教育にした場合の円周率は“3“で良いのです。1980年頃から2010年頃まであった「ゆとり教育」は、そもそも伝統能(絡合脳)教育を目指しましたが、失敗に終わってしまいました。「ゆとり」と言う言葉で惑わされたのか、自由時間を増やしたり、試験で追い込んだりないというものが「ゆとり教育」と社会が大きく勘違いしてしまったのです。

伝統脳による円周率の考え方は、あるところへ向かって歩いた時、真っ直に進んだ時より、遠回りした時では、1.5倍時間がかかると言うこを理解する事です。3.14は記憶すればいいので、知恵に発展しません。本質は、直線距離の1.5倍時間がかかると言う事なのです。

聖徳太子の十七条憲法や明治時代の五箇條の御宣文の精神こそ、強くて、正しくて、安定した人間を育てられます。そして、利他的で優しい人間に至ります。はるかに日本の伝統文化による教育の方が良かったのに、何故ゆえに、欧米的教育システムを採用してしまったのか、私たち大人は、それを大きく反省し、教育改革をしなければならないと考えるのであります。

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